このうち、介護に関する「介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等」は、以下の4つです。
①介護離職防止のための個別の周知・意向確認等
介護に直面した旨の申出をした従業員に対し、介護休業・介護両立支援制度等の個別周知と意向確認を行う必要があります。
また、従業員が介護に直面する前に、介護休業・介護両立支援制度等の理解を深めることができるよう、早い段階で介護休業・介護両立支援制度等について情報提供を行います。
②介護離職防止のための雇用環境整備
介護両立支援制度を利用しやすくするため、一定の措置の中からひとつ以上の措置を講じる必要があります。
③介護休暇を取得できる従業員の要件緩和
労使協定により介護休暇の適用除外にできる従業員の要件が緩和されます。今後、適用除外にできるのは「週の所定労働日数が2日以下の従業員」のみとなります。(「継続雇用期間6か月未満の従業員」の除外規定は廃止)
現在、継続雇用期間6か月未満の従業員を介護休暇の適用除外としている場合、就業規則等や労使協定の見直しが必要になります。
④介護のためのテレワーク導入
対象となる家族を介護する従業員に対し、介護のためのテレワークを選択できる措置を講じることが努力義務化されます。内容や頻度など法令等上の定めはありません。業種・職種等により対象者を限定することも可能です。
この措置を導入する場合、就業規則等の見直しが必要になります。
ここからは、介護離職の防止を目的とした法改正、上記①「個別の周知・意向確認等」および②「雇用環境整備」について解説します。
■介護離職防止の義務化①「個別の周知・意向確認等」
介護休業・介護両立支援制度等の制度を十分に活用ができないまま離職に至るケースもあります。こうした状況を防止するため、介護休業・介護両立支援制度等の個別周知や意向確認等が義務付けられます。
1 介護に直面した従業員への個別の周知・意向確認
介護に直面した旨の申出をした従業員に対し、介護休業・介護両立支援制度等の内容を個別に周知しなければなりません。あわせて、介護休業・介護両立支援制度等の利用について、従業員の意向を確認する必要があります。
①対象者
介護に直面した旨の申出をした従業員
【申出方法】
介護に直面したことを従業員が申出する方法は、法令等による定めはありません。口頭でも可能です。
申出方法を企業が指定する場合、従業員に負担があまりかからない方法にするなど配慮が必要です。過度に煩雑な方法などを設定してはなりません。また、指定以外の方法による申出であっても、必要な内容が伝わるものであるかぎり、個別周知や意向確認を実施する必要があります。
②周知事項
申出をした従業員に周知する内容は、以下の3つです。